フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」 書評

インプレスの株主優待で手に入れて読みました。

著者はフリーランスで活躍されているイラストレーターで、これまでどのようにフリーランスとして独立して生活ができるようになったかを、マンガで描いた内容になっています。

内容はとても面白かったです。

著者の人生がコミカルに描かれていて、主人公に感情移入しながら進めていける冒険RPGのようなハラハラドキドキ感を味わえました。


ストーリーは、著者が給料が低くて仕事のモチベーションも低い会社に不満を抱くところから始まります。そこからフリーランスへのあこがれを抱き、尊敬するフリーランスの先輩にアポなしで会いに行きます。(アポも取らないでいきなり飛行機を手配して直接会いに行くのはとんでもなく行動力があってすごいなと思う反面、突然こんな人が自宅に押し掛けてきたらすごい迷惑だろうな・・・とも思いました。)

アポなしで会いに行った相手(初対面)と2時間後には温泉に入りお茶を酌み交わし、その勢いのまま会社を退職します。(これもすごい行動力があるなと思う反面、そんなんで大丈夫なのか・・・?と不安になりました。)

案の定仕事が来ず、著者は仕事のスタイルを変えることになります。



ここで強調されているのが「営業の大切さ」です。

フリーランスになったら営業はとても重要で「仕事は来ないときは営業をしなさい」と著者は本の中で言っています。


「直接のアポや持ち込みは迷惑」と考えて営業をためらうケースが多いですが、多くの編集者やデザイン事務所等のクライアントに聞いてみると「基本的にはイラストレーターに限らず業務提携可能なフリーランサーの営業は歓迎している」という回答がほとんどです。

P.52

本の中で著者は、自分の絵柄に合うような雑誌を書店で探して、その連絡先をメモしてひたすらアポを取っていたようですが、最近はネットがあるので、ネット上でアポを取りつける形のものも多いのではないかと思います。


その後営業がうまくいき、著者は会社員時代よりも高い給料を得られるようになります。すごいサクセスストーリーですね!

その後も様々な失敗や経験を経て、フリーランスとして生活していくのですが、そのストーリーもとても面白く、参考になることもあったり、登場人物にむかつくこともあったり、著者の失敗体験にこちらも落ち込んでしまったり、、、読んでいて感情移入しやすい作品になっていました。



フリーランスとして独立したいと思っている方は、読んでいて参考になることが多い内容になっていますし、フリーランスとは関係ない方も読んでいて楽しめる内容になっていると思いました。勉強にもなるし楽しめるし、一石二鳥の本でした。

文章が少なめのマンガで、読みやすく面白い本でした。読んでよかったです。

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 書評

インプレスの株主優待で手に入れて読みました。


内容は、中学生が放課後のクラブ活動でお金の話を学ぶというもので、会話形式で話が進んでいきます。中学生向けにお金にまつわる解説する本でしたが、ところどころ小説のような描写もありました。

いちおう起承転結のストーリーがあり、読んでいても飽きさせない工夫がされているなと感じました。


ただ、内容がかなり易しめ(中学生向け?)に作られているので、中盤で飽きてしまいそうになりました。後半の親子のストーリーはなかなか面白かったですが、それ以外はあまり盛り上がるところがなく、全体としては冗長な本だと思いました。。。

細かいお金の話については、考えさせられるようなところもあり、満足できる内容でした。ただ、繰り返しますが、内容が易しめなので、薄い内容の本を読んでいるなとも感じました。


あと、主人公が中学生なのですが、ちょっと賢すぎるのではないかと思うような場面がありました。(元々は小学生の主人公だったらしいですが・・・)理解力がありすぎると言うか、応用力や行動力がかなりあるので、現実の中学生とは少しかけ離れている印象でした。ピケティの不等式が出てきたときに、その概念をすぐに理解していたので、さすがに普通の中学生ではそこまで理解できないだろうと思いました。まあ創作なので仕方ないと言われればそれまでですが・・・。

社会科見学をする場面は面白かったです。リサイクル工場で障害者について考えたり、投資家の会社に見学に行ったり。。。会社を見学するのは大人も子供も楽しめて良いですね。知らない世界を学べた気になります。


この本の1番の盛り上がりどころは、後半の親子のやりとりだと思うのですが、その場面はとても面白かったです。これまでの伏線が回収されて、謎が解き明かされていくのは爽快でした。祖母が言っていた従業員のことも考えるとか、取引先や、金融機関のことも考えなければいけないとはその通りだと思いました。大人と子供の考えのずれがうまく表現されていて、面白い小説を読んでいるようでした。著者にはこんな金融の本ではなく、小説を書いてほしいと思いました。

1つだけ納得がいかなかったのは、主人公の少年がクラブに入るきっかけが漠然とし過ぎていたことです。父親同士が同級生であることが伏線になっていなかった(たまたま偶然だった)という結論はいかがなものかと思いました。もう少しちゃんとストーリーを組み立ててほしいと思いました。



全体的にはまあまあな本だと思いました。amazonで☆4つ付いているのは、高評価すぎると思いました。面白くないわけではないですが、読者ターゲットはかなり限定されている本だと思いました。中高生や大学1年生くらいが読むとちょうどいいと思います。

心をえぐるマンガ【専門学校JK】

なんだかやる気が出ない…後でやろう…ギリギリまでゲームしよう…

 

こんな考えになることが誰しもあるだろう。ただ、こんなことばかりしていては、まったく成長しないダメ人間になってしまう。

 

専門学校JKは、そんなダメ人間をかわいいキャラクターで描いたマンガだ。

 

著者が代々木アニメーション学院(代アニ)に通っていた経験をもとにその内情を描いているのだが、これがとてもえぐい。

 

代アニに通う専門学校生のどうしようもない部分を、こちらが恥ずかしくなるくらいさらけ出している。

 

 

今日から頑張ると言って何もしない

毎日絵を描くという目標を立てて描かない

入学してすぐに夢をあきらめる

 

 

代アニは、声優タレント科、アニメーター科、イラスト科、マンガ科など多数のコースがあり、高校卒業資格を得られる高等部もある。このマンガのストーリーは、主人公の大宮はるこが高等部のイラスト科に入学するところから始まる。

 

入学の日に「今日から毎日絵を描くぞー!」という誓いを立てる。しかし、描かない。声高らかに宣言したのに、書かない。典型的なダメ人間である。「どうしたら絵で人に感動を与えられるのかを考えてたから描かなかった。」と言い出す始末。どうしようもない。

 

しかしこれは主人公だけでなく、代アニに通う学生の多くに当てはまるらしい。

 

「今日から頑張るぞー!」と言って、ゲームで遊ぶ。声優を目指すために代アニに入ったものの、なんか違う…と思って入学後すぐに転科する。転科したあとも、 なんか違う…と思って転科を繰り返す。さらに、なんか違う…と思って転科を繰り返し続けて、目的を見失う。全員ではないものの、一定数いるらしい。

 

さらに

 

夢や目標もなくフワッと代アニに入学する

 

者もいるらしく、何のために専門学校へ通っているのか意味が分からない。完全にモラトリアム期間を引き延ばしたいだけである。

 

さらに

 

実力が低すぎる学生は現実を知るレベルにさえたどりつけないので自信に満ちあふれている

 

これはもはやどしようもない。治療の余地もない。教育の失敗である。

 

 

だが、このような人を見てみなさんはどう思うだろうか。わが身を振り返ってみると、同じような考えをしていることはないだろうか。誰しも楽して生きて行きたいし、嫌なことからは逃げたい。頑張ろうと思っても頑張らずに、現実逃避ばかりしてしまうことはないだろうか。

 

他人のことを笑っていたら、気が付けば自分の心がえぐられている。専門学校JKはそんなマンガである。

 

単純な読み物として楽しむのもよし、専門学校の内情を調べるために読むのもよし、自らを戒めるために読むのもよし、、、

 

 

 

とても面白いマンガでした。