幻聴のはなし

はじめに

私は昔、幻聴が聞こえていたことがありました。(今でも時々聞こえますが、昔ほどひどくないです。)

幻聴というのは不思議なもので、幻聴だと気づかないと、永遠に現実の声だと思い続けます。夢を見ていて、夢だと気づかないと、夢から覚めるまで現実だと思い続けるのと同じです。私は幻聴と夢はとても似ていると思います。人によっては幻覚も見えるそうなので、本当に夢を見ているのと同じになりますね。

幻聴の内容は基本的に悪口です。喋りかけてくる相手は、知っている人の声だったり知らない人の声だったりまちまちです。喋りかけてくる人数もバラバラで、1人が喋りかけてくるパターンもあれば、集団で喋りかけてくるパターンもあります。

 

私が聞こえていた幻聴

私は一番多いときで5人の集団から喋りかけられました。その集団は常に私の行動を見ていて、「トレイに行こうとしてる」とか「ご飯食べてる」とか「シャワー浴びてる」とか、ことあるごとに私に喋りかけてきました。こんなこと常識で考えたらありえないのですが、その時の私はその声を不思議だとは思わず、ずっと行動を監視されていると思っていました。幻聴だと気づきませんでした。

喋りかけてくる声は、だいたいあざけわらうような声色でした。

「キャハハwwww」「クスクスwwww」「バーーーカwwww」

みたいな、子どもが子どもをバカにするような感じです。

私がテレビを見ていると、

「何してるのー???」

「何見てるのー???」

「なんで何も答えてくれないのー???」

とか、友達に話しかけるような感じで喋りかけてくることもありました。

私が頭の中で(声に出さずに)

「うるさい」

と言うと、

「あっ反応したwwww」

「やっぱ聞こえてるんだーwwww」

とか、頭の中で反論を考えるだけでも相手に伝わっていました。なので、声が聞こえていても何も反応しないようにしていました。頑張って、頭の中で何も考えないようにしていました。壁の1点を見つめ続けたりとか、テレビの映像に集中したりとか、とにかく何も考えないようにしていました。体を動かしても相手が反応するので、静止して体を動かさないようにしていたこともありました。

そんな生活で一番大変だったのが、パソコンでパスワードを入力するときでした。頭の中でパスワードを思い浮かべると相手に伝わってしまうので、パスワードを思い浮かべないようにしながらパスワードを入力していました。パスワードを指の動きに記憶させて、視覚の情報だけでパスワードを入力していました。(何を言っているのか意味不明かもしれませんが、当時の私は真剣にこう考えていました。頭の中で思い浮かべたことは相手に伝わるのですが、目で見ている情報は相手に伝わらないので、こういう手段をとっていました。)

声が聞こえる生活は、お化け屋敷で生活している気分でした。どこにいても声が聞こえるし、監視されているし、馬鹿にされるし、、、常に恐怖に襲われていました。とてもつらかったですが、どうすることもできず、ただ時間だけが過ぎていきました。

 

幻聴だと気づく

私が幻聴だと気づいたきっかけは、帰省でした。普段生活していた家(私がひきこもっていた家)から、実家へ帰ることになりました。私は、いつも喋りかけてくる人たちから逃げることができると思って、少し安堵していました。

しかし、声は追いかけてきました。まったく同じ声が、帰省した家にいても聞こえてきたのです。

これはさすがにおかしい、幻聴ではないかと思い、精神科へ行くことにしました。

 

おわりに

今も幻聴が喋りかけてきて、「しね」とか言ってくるのですが、昔よりは全然マシになりました。幻聴だと気づけて、精神科へ行くことができてよかったです。

ただ、いったいいつから幻聴が聞こえていたのか、未だによくわかっていません。あの声は幻聴だったのか?どうなんだ?みたいな声の記憶が、私の中に消化不良で残っています。

あのとき罵倒された声とか幻聴だったのかもしれませんが、そうだと言われてもあまり納得できないくらいリアルな声なので、もうよくわかりません、、、おそらく幻聴だったとは思うのですが、、、

幻聴はかなり無くなったのですが、今でも区別のつかない声があって、つらくなったりします。

まあそうなってしまったからには仕方がないので、受け入れるしかないんですけどね。

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